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レッスン 3/8 · 6分 · +100 XP

AIチャットボットは、どうやって答えを書いているの?

AIチャットボットは、大規模言語モデルを使って、トークンと呼ばれる小さな言葉のかけらを1つずつ書いていきます。それまでの文章のあとに来そうな度合いで、次のトークンの候補すべてに点数をつけ、1つ選んで足し、またくり返します。事実を調べるのではなく、ありそうな言葉を予測しているので、大事な答えは確かめましょう。

▶ やってみよう

なぜ大切なのか

チャットボットは答えを調べているのではありません。次のトークンを何度も予測しています。だから文章がなめらかで、答えが毎回変わり、まちがえることもあるのです。

6分後にできるようになること

  • チャットボットは、ありそうな次の文章のかけらを選んで、トークンを1つずつ書きます。
  • 温度の設定で答えが無難にも意外にもなるので、返事は毎回変わります。
  • 自信ありげでよく書けた答えでも、まちがっていることがあります。大事なことは確かめましょう。

練習する内容

  1. エンジンルームの中

    カードをタップして、うらを見てみましょう。

    🧩 トークンって何?
    文章の小さなかけらです。1つの単語、単語の一部、句読点など。「信じられない」は「信じ」「られ」「ない」に分かれるかもしれません。
    📚 Lumiはどうやって学んだ?
    大量の文章を読んで、1つのゲームを練習しました。次のトークンをかくして、当てて、くらべて、調整する。それを何十億回も。
    📊 何を予測しているの?
    1つの言葉ではなく、次のトークンの候補すべてに点数をつけます。それまでの文章のあとに、どれくらい来そうかの点数です。
    🔁 じゃあ、答えはどう出てくる?
    Lumiはありそうなトークンを1つ選んで文章に足し、また予測します。答えができあがるまで、言葉を1つずつ。
  2. 言語モデルになってみよう

    次の言葉を選んでから、それぞれの候補がどれくらいありそうだったかを見てみましょう。パーセントは考え方を見せるための例で、本物のモデルの数字ではありません。

    1. わざわざ手伝ってくれて、本当に ___

      • ありがとう: 40% (いちばん確率が高い)
      • 助かりました: 15%
      • うれしい: 8%
      • トラクター: 0.1%
      • その他の言葉: 37%
      「手伝ってくれて、本当に」のあとには、「ありがとう」のような言葉が人の文章にとてもよく出てくるので、点数が高くなります。「トラクター」もありえますが、とてもまれです。
    2. フランスの首都は ___

      • パリ: 85% (いちばん確率が高い)
      • どこ: 5%
      • リヨン: 1%
      • その他の言葉: 9%
      数えきれない文章に出てくる事実では、1つの言葉がほかよりずっと高くなります。この場合は、いちばんありそうな言葉がたまたま正しい答えでもあります。
    3. むかしむかし、あるところに ___

      • おじいさん: 30% (いちばん確率が高い)
      • 小さな: 15%
      • ドラゴン: 5%
      • トースター: 0.2%
      • その他の言葉: 50%
      チャットボットはいつもいちばん上の言葉を選ぶわけではありません。温度(temperature)という設定で、選び方の冒険度が変わります。スイッチを試してみましょう。
      • 温度: 低い. むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
      • 温度: 高い. むかしむかし、あるところに、月へ行くのを夢見るトースターがいました。
    4. 架空の科学者ミラ・オカフォー博士がノーベル賞を受けた分野は ___

      • 物理学: 30% (いちばん確率が高い)
      • 化学: 25%
      • 医学: 20%
      • なし: 2%
      • その他の言葉: 23%
      オカフォー博士は存在しないのに、どの候補もそれらしく聞こえ、どれかが選ばれます。こうしてチャットボットは、なめらかなのにまったくまちがった答えを作ることがあるのです。
  3. 質問から答えまで

    あなたがLumiに質問します。手順を正しい順番に並べましょう。

    1. あなたがメッセージを送る
    2. 文章がトークンに分けられる
    3. モデルが次のトークンの候補すべてに点数をつける
    4. ありそうなトークンを1つ選んで文章に足す
    5. 答えができあがるまで、モデルがまた予測する
  4. あなたにとっての意味は?

    1. Lumiに同じ質問を2回したら、ちがう答えが返ってきました。なぜ?

      • ありそうな言葉の中から、少しランダムに選んでいるから (答え)
      • よく考えなおして、気が変わったから
    2. Lumiがなめらかに、自信たっぷりに答えました。ここから何がいえる?

      • 文章はうまいが、正しいかどうかは何もわからない (答え)
      • こんなに自信があるのだから、正しいはず

覚えておこう

チャットボットは次のトークンを何度も予測しています。なめらか=ありそう、であって、正しいとはかぎりません。

チャットボットは次の言葉の予測マシン。なめらか=ありそう、であって、正しいとはかぎりません。

押さえておきたい事実

  • 1951年、クロード・シャノンは、文章の次の文字を人に当ててもらう方法で、英語がどれくらい予測しやすいかを測りました。今の言語モデルがしているゲームの初期の形です。 · 出典: C. E. Shannon, Prediction and Entropy of Printed English, Bell System Technical Journal, 1951
  • 今の大規模言語モデルの多くは、2017年の研究論文で発表されたニューラルネットワークの設計「Transformer」をもとにしています。 · 出典: Vaswani et al., Attention Is All You Need, NeurIPS 2017
  • EUのAI法では、チャットボットのように人と直接やりとりするAIシステムの提供者は、見ればわかる場合をのぞき、相手がAIだと人にわかるようにしなければなりません。2026年8月2日から適用されます。 · 出典: EU Artificial Intelligence Act, Regulation (EU) 2024/1689, Article 50
  • 言語モデルは、調べるための事実のリストを持っているわけではありません。モデルが「知っている」ことは、学習した文章のパターンから得た、モデルの中の数に散らばっています。

更新日:

よくある質問

大規模言語モデル(LLM)とは何ですか?

大規模言語モデル(LLM)とは、大量の文章で学習し、次のトークンを予測するAIモデルです。チャットボットはLLMを使って、返事を少しずつ書いています。

AIのトークンとは何ですか?

トークンとは、言語モデルが扱う文章の小さなかけらです。1つの単語、単語の一部、句読点などで、モデルは文章をトークンの並びとして読み書きします。

チャットボットは自分の言っていることを理解していますか?

人と同じようには理解していません。言葉のとても細かいパターンを学んでいるので役に立つ答えを出せますが、文が正しいかどうかを直接知る方法はありません。

AIチャットが同じ質問にちがう答えを出すのはなぜ?

チャットボットはふつう、いつもいちばん上の言葉を選ぶのではなく、ありそうな言葉の中から選んでいます。最初のほうでちがう言葉を選ぶと、言い方の、ときには中身のちがう答えになります。

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